バイオマス商品とはどのようなものか

バイオマス商品とは、主には植物由来の原料で作られたプラスチック製品を指します。

石油などの化石資源を使わず、再生可能な資源を利用する意味で地球環境に優しいと考えられています。

なお、同じく地球環境を保護する立場から、生分解性のあるプラスチック製品が語られることがありますが、バイオマスと生分解性は原理的には別物ですから注意が必要です。

生分解性のあるプラスチックとは、日常的な利用では全く普通のプラスチックのように使うことができる一方で、廃棄した際には環境中に存在する微生物の働きによって自然に分解され、ゴミとして残り続けることのないものを指しています。

バイオマス商品だからと言って生分解性があるとは限りません。

植物由来の原料から作られていても、それが微生物の持つ酵素などでは全く分解されることのないようなプラスチック製品を作ることは可能だからです。

一方で、化石燃料由来のプラスチックであれば生分解性を持たせることはできないと考えるのもまた間違っています。

そのような性質を持たない製品が多かったからこそ、海の中で魚がエサと間違って食べてしまい、胃腸に詰まってしまった映像を見たことのある人も多いでしょうが、今の技術であれば生分解性を持たせたプラスチック製品を化石資源から作ること自体は可能であり、実際にそのような製品も販売されています。

バイオマス商品はあくまで原料に注目した分類に過ぎないことを理解する必要があります。